神奈川県平塚市の無認可保育所「ちびっこBOY」で昨年12月、保育中の生後4カ月の男児にけがを負わせて死なせたとして、神奈川県警は21日、当時保育士として勤務していた角田悠輔容疑者(34)=横浜市戸塚区=を傷害致死容疑で逮捕し、発表した。
県警はまた、事件に関連して保育所内のパソコンを調べる必要があるのに損壊したとして、経営者の林哲也容疑者(49)を証拠隠滅の疑いで逮捕した。角田容疑者は「やっていない」と容疑を否認し、林容疑者は「後で話す」としているという。
発表や捜査関係者によると、亡くなったのは出縄望翔(いでなわりんと)ちゃん。角田容疑者は昨年12月6日、保育所内で望翔ちゃんに暴行を加え、頭にけがを負わせて脳挫滅で死なせた疑いがある。
同日午前4時半ごろ、角田容疑者が「子どもが息をしていない」と119番通報。搬送先の病院で望翔ちゃんは死亡した。目立った外傷はなかったが、司法解剖の結果、頭の骨が折れていた。
平塚市在住の母親は働いており、母親の友人が同日午前0時ごろ、この保育所に預けていた。預ける前に変わった様子はなかったという。保育所では他の乳幼児数人とベッドに寝かされ、角田容疑者が1人で面倒を見ていたという。
角田容疑者はこれまで県警に対し、「ベッドの上に寝かせていただけ」「けがに心当たりはない」などと説明。県警は7月半ばに傷害致死容疑で角田容疑者の自宅を捜索していた。(照屋健、奥田薫子)