約200枚のうろこを組み合わせて完成した巨大魚=山ノ内町の渋温泉
長野県山ノ内町の渋温泉をアートで盛り上げようと、画家のMAJIO(マジオ)さん(39)=東京都=が企画した「シブニウミ画展」が同温泉街で開かれている。地元の住民らがベニヤ板に描いた約600匹の魚が古い町並みの中を泳ぐ姿に、観光客も大喜びだ。11月27日まで。
渋温泉旅館組合が今年2月、7年前から交流を続けているMAJIOさんに「地元住民が参加できるアートイベントを開催できないか」と提案。MAJIOさんが「世界を回遊して生まれた場所に戻る魚のように、渋温泉とのご縁が回り続けるように」と願って企画した。「渋温泉に海を」の意味を込めて「シブニウミ画展」と命名した。
MAJIOさんがベニヤ板を約20種類の魚の形に切り、7月から地元住民らが絵を描いた。今月22日にはベニヤ板(約40センチ四方)に描いたうろこ約200枚を組み合わせた全長10メートル超の巨大魚も登場。MAJIOさんは「地元住民のおかげで、立派な作品を作り上げることができた」と話す。
旅館組合の西山和樹さん(37)は「展示を見るために日帰りで来るお客さんも増えた。魚たちが泳ぐ古い町並みを多くの方に見ていただきたい」と期待した。