栄養価が高く「スーパーフード」として注目を浴びる藻の一種「スピルリナ」の販売で業績を上げた健康食品会社「ジャパン・アルジェ」(東京都品川区)が約5億円の所得を隠し、約1億2千万円を脱税したとして、東京国税局が同社と原格(ただし)社長(48)を法人税法違反の疑いで東京地検に告発したことがわかった。
関係者によると、同社は2015年5月期までの3年間、決算期後に帳簿を操作し、売り上げを減らしたり架空の経費を計上したりして、所得を少なく見せかけた疑いがある。資金は事業実態のない関連会社の口座で保管していたという。
同社は「国税局と見解の相違はあったが、指示に従い、修正申告と支払いは済ませた」などとコメントしている。
民間信用調査会社などによると、ジャパン・アルジェは1980年設立。沖縄県の久米島など全国3カ所に工場を持ち、自社製造したスピルリナを原料とする栄養補助食品などを通販サイトで販売しているという。売上高は15年5月期で約6億5千万円。