中部空港(愛知県常滑市)の第2滑走路建設を求め、岐阜と三重の超党派の県議が年内にも議員連盟をつくることがわかった。愛知県議会では3月に議連が発足。今後、名古屋市議らにも呼びかけ、3県1市で国へ早期建設を求めていく方針だ。
関係者によると、議連は自民、民進、公明の3党系の会派の議員でつくる。その後、合同総会を開き、空港会社などと連携して、国土交通省などへの要望活動を強める方針だ。
愛知では超党派の「中部国際空港拡充県議会議員連盟」(岩村進次会長)が、2027年のリニア中央新幹線開業に合わせた運用開始を目標に活動中。岐阜、三重にも活動を広げ、運動のてこ入れを図る。
中部空港は15年度、旅客数が7年ぶりに1千万人を回復した。県によると、海外の格安航空会社の就航が相次いだためで、朝夕のピーク時は受け入れ限界に近づいているという。関係者は2本目の滑走路建設で、さらなる利用者増を狙う。
ただ、旅客数は開港直後の05年度の1235万人を下回ったままだ。石井啓一国交相は3月に「現在の滑走路も十分利用できていない状況の中で、2本目はない」と早期建設に否定的な見解を示している。(佐藤英彬)