民進党の野田佳彦幹事長は2日夜、東京都内で自由党の小沢一郎代表と再び会談し、次期衆院選に向けて選挙区のすみ分けなど、野党候補の調整を急ぐことで一致した。野田氏は自由、社民両党との調整を急ぎ、その後に共産党とも協議する考えを示した。
会談後、両者は別々に記者団に対応。野田氏は「自由党とはしっかりすみ分けを含めて協力の協議を加速する」と、実務者協議を急ぐ考えを示した。小沢氏も「安倍政権打倒のために候補者調整を加速し、折に触れまた一緒に一杯やろうと話した」と関係改善をアピールした。小沢氏はこれまで、共産党との共闘に否定的な連合や民進執行部の定まらない選挙対応を批判。連合との関係含めて民進が次期衆院選の共闘にどう臨むのか確認のための幹事長・書記局長会談を共産、社民両党と共に求めていた。
野田氏は「用件はなくても会って小沢氏と様々な議論をしていきたい」と話し、候補者調整は「自由、社民とは特に加速しなければならない。そのうえで共産党とも一生懸命やりたい」と、分けて対応する考えを示した。小沢氏は、連合や共産党については「特別話すことでもない」と会談で触れなかったと明かした。これまで4野党全体で調整してきたやり方が変わる可能性がある。
野田氏は、1日夜には支持母体の連合の神津里季生会長とも会談。出席者は「お互い色々なものをはき出した」と関係修復を強調。連合幹部は「関係は良好だ」と自信を見せた。(松井望美、関根慎一)