ノーヒットノーランを達成し、ポーズを取るJR西日本の加賀美=時事
社会人野球の日本選手権第8日は5日、京セラドーム大阪で2回戦4試合が行われ、8強が出そろった。JR西日本は昨年までプロ野球DeNAに在籍していた加賀美希昇投手が大会史上2人目の無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を達成し、JR東日本東北に5―0で勝った。
鷺宮製作所は野口が完封し、今夏の都市対抗大会準優勝の日立製作所を2―0で破った。大阪ガスはホンダ鈴鹿に9―0で快勝。二回に5長短打を集めて5点を奪った。ヤマハはNTT西日本に3―1で勝利。三回に青柳のソロなどで2点を先取し、六回に加点した。
■快挙で恩返し
JR西日本の加賀美が、元プロの力を見せて快挙を達成した。わずか86球で「人生初」と言うノーヒットノーラン。「九回は意識した。こんな機会はないのでうれしい」と笑った。
制球が良く、緩急もさえた。三振は五つと多くなかったが、切れのある直球で内角を攻め、チェンジアップとカーブも効果的。打たせて取り、許した走者は死球と味方の失策による2人だけだった。
昨年DeNAを戦力外となって合同トライアウトを受け、声を掛けてくれたのが今のチーム。「体は元気で野球を続けたかった。必要としてくれたチームを勝たせることができてよかった」。恩返しの気持ちが快投の原動力だった。