北海道音更町のアパートで昨年8月、美容師の金野恵里香さん(当時31)が殺害された事件で、殺人や死体損壊などの罪に問われた元少年(20)の裁判員裁判が15日、釧路地裁(三輪篤志裁判長)で始まった。元少年は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、元少年が死体や人の死に興味があり、刃物で人を殺すテレビゲームの場面を実際にやってみたいと思うようになったと指摘。「(元少年は)人を殺して自分がどう変わるかをみたいと犯行を決意した」と主張した。一方、弁護側は「良い悪いの判断や行動のコントロールが限定される心神耗弱の状態だった」と述べた。
起訴状によると、元少年は昨年8月3日朝、同じアパートに住んでいた金野さんの部屋に侵入。自室から持ってきた包丁で、金野さんの頭や胸などを繰り返し突き刺すなどして殺害し、金野さんの部屋に火を放ったなどとされる。
釧路家裁帯広支部は昨年12月、元少年の検察官送致(逆送)を決定。釧路地検が同月、元少年を殺人などの罪で起訴した。