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電通の「鬼十則」、社員手帳掲載取りやめを検討

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電通の社員手帳に掲載されている「鬼十則」


違法な長時間労働を社員にさせていた疑いで厚生労働省の強制捜査を受けた広告大手の電通が、社員手帳に載せている社員の心得「鬼十則」について、12月に社員に配る来年の手帳への掲載取りやめを検討していることがわかった。


「鬼十則」は、電通の4代目社長で、「広告の鬼」と呼ばれた故吉田秀雄氏が1951年に書いたという10カ条の遺訓。「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……」という一節があり、長時間労働を助長しかねない電通の企業風土を象徴する心得だとして、昨年末に過労自殺した女性新入社員(当時24)の遺族側が問題視している。


電通広報部は「企業風土の検証・改善は重要な課題の一つで、取りやめを検討している」としている。


過労自殺した新入社員の母親の高橋幸美さんは、都内で9日にあった過労死に関するシンポジウムで問題視している一節に触れ、「命より大切な仕事はありません」と訴えていた。



「鬼十則」(吉田秀雄記念事業財団のHPより)


1.仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。


2.仕事とは、先手先手と働き掛けて行くことで、受け身でやるものではない。


3.大きな仕事と取り組め、小さな仕事は己れを小さくする。


4.難しい仕事を狙え、そしてそれを成し遂げるところに進歩がある。


5.取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは…。


6.周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。


7.計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。


8.自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。


9.頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。


10.摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。



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