北大西洋条約機構(NATO)は18日、ストルテンベルグ事務総長とトランプ米次期大統領が初めて電話会談したと発表した。トランプ氏は選挙期間中、NATOを「時代遅れだ」などと批判していたが、両者はNATOの「不朽の重要性」を確認したという。
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NATOの声明によると、ストルテンベルグ氏はトランプ氏の勝利を祝福。両者は、テロの脅威などにどう適応していくかについて協議したという。
またトランプ氏はこれまで「多くの国がテロと戦う対価を払っていない」とし、各国に負担を求めてきた。電話会談では「公平な負担に向けて、もっとやることがある」と合意したという。ストルテンベルグ氏は会談後、「よい会話ができた」とツイートした。
一方、オバマ米大統領は18日、ベルリンでドイツ、英国、フランス、イタリア、スペインの首脳と会談し、NATOなど欧米間の同盟の重要性を確認した。
シリア問題やウクライナ紛争の停戦実現に向けて連携を深めていくとしている。欧州各国は、NATOや対ロシア外交をめぐるトランプ氏の発言に対して、懸念を深めている。(ベルリン=杉山正)