講談社人事部副部長の山崎英文さん
■就活面接の裏側
特集:就活ニュース
大学3年生の就活シーズンが近づいてきました。「採用担当者って学生に何を求めているんだろう?」。就活の準備を進めだすと、気になりますよね。人気企業、講談社の山崎英文・人事部副部長に本音を聞いてきました。
■作家の前に連れていけるか
――講談社にとって、優秀な人材ってどんな人なんでしょうか?
「文芸、コミックの志望者が多いのですが、どちらも作家さんと一緒に仕事をするジャンルです。面接官をつとめる社員には、『自分が担当する作家さんのところに連れていってもいいな、と思う学生を次の面接に進めてください』と伝えています」
「かわいげだったり、座持ちの良さだったり、知識が豊富だとか雑談力があるとか、なんでもいいんですが、ジャッジするポイントは、サブの担当、後任の担当として連れていけるか。人として一緒に仕事したいと思えるような誠実さ、かわいげ、ひたむきさみたいなところになってきます」
――てっきり「クリエーティビティー」と言われるかと思っていました。
「いや、あくまでクリエートの本体は作家さんであって、我々編集者がそんなにとんがる必要はないんです。つくった側がいくらこの作品がすごいんだ、クリエーティビティーが高いんだって言っても、その価値を決めるのは読者の皆さん。だから編集者っていうのは読者の目線に近い方がいいんじゃないかって思います。読者の代表として、完成前の作品に対して意見を作家さんに述べていく。それを受けて作家さんがさらにブラッシュアップしていくという形なので。皆さんが思っているほどセンスとか創造力が問われているわけじゃないです」
――ファッション誌だといかがでしょう?
「ファッション誌だと、作家さんではなくていろんなスタッフの方をとりまとめていく必要があります。カメラマンさん、ヘアメイクさん、スタイリストさん、モデルさん、フリーランスのライターさん。そういう人たちをコントロールしながら、『自分がつくりたいページはこういうものなので、力を貸して下さい』というお願いをしなくてはいけない。人を動かす力とか、この人のためだったら頑張ろうと思ってもらえるところがすごく大事になるのかなと思います。まずは一緒に働く人に対して心地よい人であるかどうかです」
――どちらもコミュニケーション力が大事ということですね。
「そうですね。また、本や雑誌…