一時帰国した宇宙飛行士の大西卓哉さん(中央)。全日空パイロット時代の教官と同僚に出迎えられた=成田空港
国際宇宙ステーション(ISS)から先月地球に帰還した宇宙飛行士の大西卓哉さん(40)が20日、米国から一時帰国した。21日から、茨城県の筑波宇宙センターで宇宙滞在後のリハビリを行う。
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大西さんは全日空の元パイロット。同日午後、成田空港で元同僚らの出迎えを受けた大西さんは5カ月ぶりの帰国について「スカイツリーが見え、帰ってきたと実感。うれしい」と笑顔で話した。日本での楽しみとして「宇宙から帰ってきてからラーメンを解禁していないので、豚骨ラーメンが楽しみ」とも語った。
日本の宇宙飛行士はこれまで、帰還後のリハビリを主に米国で行ってきた。だが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の態勢が整い、今回初めて国内でも実施する。26日まで、体のバランスを整えるトレーニングなどを行い、その後、再び米国に戻る予定。
大西さんは、今年4月からおよそ4カ月間、ISSに滞在し、先月30日に地球に帰還。その後、米テキサス州のヒューストンで、地球の重力などに慣れるためのリハビリを行っていた。大西さんは米国でのリハビリの成果として「宇宙飛行前の80%くらいまで戻ってきている。順調に進み、通常より早く帰国が実現した」とも話した。(大津正一)