アシアナ機 着陸失敗の経過
広島空港で昨年4月、韓国・アシアナ航空機(エアバスA320型、乗客乗員81人)が着陸に失敗した事故で、国の運輸安全委員会は24日、韓国人男性機長(49)が規定に反し、視界不良なのに着陸を続けたことなどが原因になった、とする調査報告書を発表した。
事故は昨年4月14日午後8時過ぎに起きた。韓国・仁川空港発の機体が広島空港へ進入時、滑走路の約325メートル手前にある計器着陸装置(ILS)の設備・ローカライザー(高さ約6・5メートル)にエンジンや車輪が衝突。機体は滑走路を左にそれて着陸して停止、計28人が軽傷を負った。
広島空港では、西から進入するときだけ電波で着陸を誘導するILSが使える。しかしこの時は風の影響で東からとなり、目視中心の手動での着陸だった。
報告書によると、機長は高度約310メートルで自動操縦を手動に変更。直後に、滑走路上の視界は霧で急激に悪化した。副操縦士が「雲が微妙に立ちこめている」「見えなくなった」と発言したが、着陸するかどうかを判断する「決心高度」(高度約130メートル)で、機長は「進入継続」と宣言した。
すぐあとに副操縦士が「滑走路…