2020年東京五輪・パラリンピックのバレーボール会場の見直しで、有明アリーナ(東京都江東区)の新設案が厳しい情勢になっていることが25日、関係者への取材でわかった。既存の横浜アリーナ(横浜市)を活用する案に加え、国立代々木競技場(東京都渋谷区)など首都圏の複数の既存施設を活用する案も浮上している。費用を抑えられることに国際オリンピック委員会(IOC)も理解を示しているとみられる。
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費用削減をめざす小池百合子都知事の提案で、IOCや国、大会組織委員会を交えた4者協議が見直しを検討している。29日のトップ会談で最終案が決まる見通しだが、競技団体が「有明」を望んでいることもあり、事態は流動的だ。
「有明」は都が造る大規模施設の一つで、404億円で整備する計画だった。都は①「有明」を370億円前後に減額して新設②「横浜」活用の2案を4者協議に提案。「横浜」は仮設観客席の工事などが7億円で済むと試算していた。
一方、「横浜」が使えない場合を想定し、別の施設で代替する案の検討も始まっている。他の競技日程を玉突きで調整することが可能かどうか模索しているとみられる。