記者会見で質問に答える翁長雄志知事
沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は、来月で就任2年になるのを前に28日、報道各社のインタビューに応じた。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の辺野古移設を巡り、国と争っている訴訟について「民意を無視して新基地建設を推し進めるのを許すことはできない」と述べ、あらゆる権限を使って阻止する考えを改めて示した。
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翁長知事は「仮に敗訴した場合でも、前知事の承認について、承認時に要件を満たしていなかったことを争えなくなるだけだ」と言明。阻止のために使える知事権限として、設計変更やサンゴ礁の開発の認可などを挙げた。
12月22日に一部返還予定の米軍北部訓練場(東村〈ひがしそん〉、国頭村〈くにがみそん〉)については「4千ヘクタールを返すから文句を言うな、というやり方を県民は冷静に見ている」と話した。ただ、「苦渋の選択の最たるもの」とも述べ、返還の条件であるヘリコプター着陸帯の移設工事自体は容認する姿勢も示した。