気持ちよさそうに岡本仁さんに歯磨きをしてもらう「二見1番」=名古屋市港区
名古屋港水族館(名古屋市港区)に、歯磨き好きのクエがいる。飼育員を見つけると、大きな口をパカッとあけて「おねだり」。魚は人に懐かないともいわれる。だが、このクエにはお気に入りの飼育員がいるようで、特に気持ち良さそうに磨いてもらっている。
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「選ばれし飼育員」は岡本仁(ひとし)さん(35)。点検や掃除のために水槽をのぞくと、体長約1メートルのクエ「二見1番」が近づいて来る。水面から迫力ある顔を突き出すと、腫れぼったい口を開けた。「歯を磨いて」というアピールだ。岡本さんが顔に手を添えて歯ブラシで歯をこすると、そのままじっとしていた。
「本来、魚は人間に懐かず、手で触られるのも嫌なはず」と水族館の職員は口をそろえる。岡本さんも別のクエに2回かみつかれたことがある。沿岸の岩場に生息し、魚やイカなどを食べるクエの歯は鋭い。
二見1番の不思議な行動に気づ…