アマゾンの「プライムナウ」向け倉庫。注文された商品を作業員が一つずつ集めていく=東京都内
インターネット通信販売大手が、日用品や食品の分野を強化している。日用品などを効率よく買いたいという働く女性や車のない世帯の需要をつかもうと、品ぞろえを拡充したり買いやすくするサービスを導入したりしている。
通販大手のアスクルが、主力のオフィス用品の販売と別に運営する通販サイト「LOHACO(ロハコ)」は、水や調味料などの食品や洗剤、薬など約50万点を扱う。メーカーと開発した独自商品もあり、女性客を意識したおしゃれな包装などが売り。2月に売り出した花王の消臭剤「リセッシュ」は、石のような模様をあしらった限定のデザインで、通常商品を店頭で買うより100円ほど高いが、発売から8カ月で売り上げは通常商品の7・5倍になった。
8月末からは東京や大阪の都市部で、1時間単位で配達時間を指定できるサービスも開始した。商品が届く10分前に利用者のスマートフォンに通知される。自社のオフィス用品用の物流網を活用し、利用者の配達の待ち時間を抑えられるようにした。
アスクルは2012年4月にヤフーと業務・資本提携を結んで出資を受け入れ、ヤフーの集客力や決済システムを活用して同年10月にロハコを始めた。背景の一つには、オフィス用品通販の競争激化がある。大塚商会や、コクヨ子会社のカウネットなどとの競合で売り上げの伸びが鈍化。新たな成長分野を求めて日用品通販に参入した。
仕事をしていて買い物に十分時…
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