祈りを捧げるシャペコエンセのサポーターたち=AP
28日夜にコロンビアのメデジン近郊で起きた飛行機墜落事故で、ブラジルメディアなどは死者が71人で、生存者は6人と伝えた。搭乗者名簿には計81人の名前があったが、うち4人は搭乗していなかった。コロンビア当局が明らかにした。このチャーター便にはブラジルのサッカークラブ「シャペコエンセ」の選手たちや報道陣らが乗っていた。
事故を受けてブラジルのテメル大統領は同国が公式に喪に服すことを発表し、29日から3日間、半旗が掲げられることになった。
シャペコエンセの選手たちは国際大会「コパ・スダメリカーナ(南米杯)」決勝の第1戦で30日に試合をする予定だった。試合は中止になったが、AFP通信によると、対戦相手のコロンビアのアトレチコ・ナシオナルは大会主催者の南米連盟に対して、タイトルはシャペコエンセに与えられるよう求めたという。
■クラブ史上初の決勝進出
シャペコエンセはブラジル南部シャペコを本拠とする小さなクラブだ。2014年にブラジル全国選手権1部に復帰したばかり。地元メディアによると、かつては経済的に苦しい時代があり、練習場やトレーニング施設を欠いたり、クラブ消滅の危機に見舞われたりしたこともあったという。
シャペコは人口約20万人で、試合の観客も1万人に満たない。ホームで迎える南米杯決勝第2戦は、スタジアムが南米連盟の基準を満たさず、2014年W杯の会場だったクリチバで行われる予定だったという。
そんな弱小クラブが、同大会で起こした快進撃はサッカーファンにとって驚きだった。インデペンディエンテやサンロレンソといったアルゼンチンの名門クラブを撃破してクラブ史上初の決勝に進出。事故で犠牲となったGKパディリャは「チャンピオンになることは可能だ。だれも決勝に進むとは思っていなかったが、実際にはそこに到達した。あらゆることが起きる可能性がある」と語っていた。
事故を起こした機体は、20日…