埼玉県警が押収したパソコンや携帯電話、契約書など=7日、草加署
金地金(じがね)への投資を持ちかけて現金をだまし取ったなどとして、埼玉県警は7日、地金販売会社「リブリッチ」(東京)の元社長の稲富勇一容疑者(45)=埼玉県狭山市=ら3人を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。県警は、10都県の約140人から4億円以上を詐取したとみている。
発表によると、他に逮捕されたのは、同社元営業部長の小高真容疑者(39)=茨城県つくば市=と、元経理担当の浜本美保容疑者(25)=東京都台東区。
3人は昨年8月~今年2月下旬、熊本県益城町の無職女性(70)に「金を投資運用してもうかっている」とうそを言い、計11回にわたり計3千万円をだまし取った疑いがもたれている。生活経済課によると、実際に金の購入や運用をした形跡はなく、会社は事実上閉鎖されているという。
稲富容疑者は、この女性が被害に遭った別の詐欺事件を巡り、福岡地裁で実刑判決を受けた男(54)=控訴中=から、女性を紹介されたという。同課はこの男も詐欺容疑で調べる方針。
県警は稲富容疑者らが、埼玉、東京、神奈川、千葉、愛知、秋田、静岡、群馬、新潟、熊本の10都県の高齢者ら約140人から、計4億円以上を集めていたことを確認したという。