大阪城の東外濠で試し泳ぎをする大阪府トライアスロン協会の関係者。水中には藻がある=9月、大阪市中央区、大会組織委員会提供
大阪のシンボル・大阪城(大阪市中央区)の「東外濠(ひがしそとぼり)」を泳ぐコースを設けたトライアスロンの国際大会が来年6月に開かれる。日本トライアスロン連合によると、同連合が主催や共催する大会で、城の堀で水泳をするのは国内初。堀の水は、水質基準を満たしているという。
トライアスロンはスイム(水泳)、バイク(自転車)、ランを組み合わせた競技。大阪市では2012年から毎夏、人工島の舞洲(同市此花区)でアジアカップが開催されてきた。大阪府トライアスロン協会によると、ワールドカップに次ぐ格付けの大会で、欧州などから毎年約700人が参加している。
協会や市は、この大会を「より多くの観衆に見てもらいたい」と、市中心部で開けないか検討。大阪城に目を付けた。1997年に復元された東外濠が水泳に使えそうで、自転車やランのコースも設定できる。堀は長さ約500メートル、深さも最深部で約3メートルあり、水泳をするには十分という。
課題は水質。野鳥が泳いでおり、市によると、水面のゴミを取り除くため定期的に清掃しているが、水泳大会に使われたことはなく、水質検査もしてこなかった。協会理事の内田宗一・大会組織委員会事務局長は「堀の水は汚いイメージがあったが、意外に透明。案外いけるのではと思った」と振り返る。
協会が4月に検査したところ、…