福島第一原発事故で横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒がいじめを受けて不登校になった問題で、生徒の代理人弁護士は9日、横浜市教育委員会に対して生徒が手紙を送ったことを明らかにした。「どうしてこうなったか調べてくれるって聞いたけど、あれからものすごく時間がかかっているし、僕はこれからどうすればいいのか」などと訴えている。
「菌」「賠償金あるだろ」原発避難先でいじめ 生徒手記
いじめについて調査した第三者委員会の報告書が出たのが11月2日。1カ月余が経過しても具体的対応がない学校や市教委への生徒の思いがつづられている。
今月1日には、新潟市内の小4の男子児童が、担任教諭から名前に「菌」をつけて呼ばれ、学校を休んでいたことが明らかになった。手紙では、新潟市教委が翌日に謝罪したことに触れ、「新がたのいじめをテレビで見たけど、あっちは学校の先生があやまっているけど、どうしてこっちはあやまってくれない」とも記していた。
弁護士は、いじめになぜ積極的な介入をしなかったのかなど、一連の対応について検証を求める要望書も市教委に提出した。(大森浩司)