国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は8日、スイス・ローザンヌで開かれた理事会後の会見で「長い目で見れば、五輪の開催都市の選定方法を変える必要がある」と話し、五輪招致の見直しを示唆した。
2020東京オリンピック
五輪の開催地は立候補を表明した都市に対し、IOCが開催計画などを審査。最終的にIOC総会で委員による投票で決まる。ただスポーツ施設の建設費用を含め開催都市の負担が大きく、五輪への批判が多い。
バッハ会長は2013年の会長就任後、五輪の中長期改革プラン「アジェンダ2020」を作るなど対応してきた。招致プロセスも、IOCが計画作りから積極的に支援するように変えた。それでも24年夏季五輪の招致では、バッハ会長のおひざ元のハンブルク(ドイツ)やローマが立候補しながら途中で撤退。意欲を見せていてもボストン(米国)のように住民の反対が多く、取りやめた例もある。22年の冬季五輪も辞退が相次ぎ、最後に残ったのは北京とアルマトイ(カザフスタン)だけだった。
五輪の持続可能性に対して危機…