事故原因について説明する在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官=14日午後3時9分、沖縄県北中城村、岡田玄撮影
沖縄県名護市沿岸でオスプレイが大破した事故をめぐり、在沖米軍トップの発言が波紋を広げている。「住宅を避けたパイロットは称賛されるべきだ」「むしろ感謝すべきだ」。どのように出てきた言葉だったのか。沖縄の人たちはどう受け止めたのか。
米軍高官「被害与えず、感謝されるべき」 沖縄副知事に
特集:オスプレイ
「パイロットへの気遣いがないということで、感謝しなさいと言われた」。15日、事故の説明と謝罪のため沖縄県庁を訪れた若宮健嗣防衛副大臣に対し、安慶田(あげだ)光男副知事は、前日に会談した四軍調整官のローレンス・ニコルソン中将の発言について言った。「事故を起こしたのに開き直りととれる。どう思われますか」。1日たっても怒りがおさまらない様子だった。
安慶田氏によると、発言は、米軍キャンプ瑞慶覧(ずけらん、北中城村〈きたなかぐすくそん〉など)で行われたニコルソン氏との非公開の会談の中であった。終了後、安慶田氏が基地ゲートの外で報道陣の取材に応じ、内容を説明した。
県基地対策課によると、県の担当職員や米軍側の軍人ら複数人が同席。県と米軍それぞれの通訳がついて会話が進められた。報告を受けた県幹部によると、ニコルソン氏は、パイロットが市街地を避けるために普天間飛行場(宜野湾市)ではなく名護市東岸を目指したとして「パイロットはヒーローだ」などとテーブルをたたいて何度も繰り返した。「なぜ抗議されるのか、と相当怒っていた。抗議に行ったら、逆に抗議し返されたという感じだった」という。
ニコルソン氏はその後、基地内…