鳥インフルエンザが発生した韓国・全羅南道で実施されている防疫作業=東亜日報提供
韓国農林畜産食品省は16日、高病原性鳥インフルエンザウイルス「H5N6型」が急激に拡散しているとして、災難・安全管理基本法に定めた4段階ある危機警報のレベルを最高の「深刻」とした。韓国で鳥インフルエンザで警報が最高度になったのは初めて。
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同省によれば、11月17日に初めて鳥インフルエンザの発生が確認されて以降、京畿、全羅、忠清各道など韓国西部を中心に拡散。すでに殺処分された鶏やアヒルは計1600万羽に達した。鶏の場合、飼育総数の7%にあたるという。
韓国政府は15日現在で計180カ所ある通行統制拠点を全国に広げる方針。全国に295カ所ある飼料工場や食肉処理場の一時閉鎖も検討する。
韓国の大規模スーパー関係者によれば、鶏肉の売り上げが昨年の同時期より15%減少している。同省は16日、「鳥インフルエンザに感染した食肉は市場に出回っていない。仮に感染した食肉も加熱すれば安全だ」と強調した。(ソウル=牧野愛博)