桜花の馬瓜主将
バスケットボールの第47回全国高校選抜優勝大会(朝日新聞社など主催)が23日、東京体育館で開幕する。女子で昨年初優勝した岐阜女と、4連覇を阻まれて準優勝だった桜花学園(愛知)はこの1年、総体と国体の決勝など公式戦で5回対戦し、桜花が5連勝中。ライバル対決が今冬もコートを沸かせそうだ。
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「負けたのは自分のせい」。桜花の馬瓜(まうり)ステファニー主将(3年)はこの1年間、昨年の選抜決勝の負けをそう心に刻んでチームを率い、練習してきた。
ゴール下を守る181センチの馬瓜は6得点しか挙げられなかったうえに反則がかさんだ。終盤、退場を恐れて手が出せない馬瓜を岐阜女のセンターが攻め込み、逆転負け。3年連続達成を狙っていた総体、国体、選抜の「高校3冠」を逃した。
馬瓜は「去年は先輩に甘えてて、責任感が全然なかった」と振り返る。いまは試合中に流れが悪くなった時に、率先して点を取りに行くことを心がけている。
昨年の主力がほとんど残り、今年は公式戦負けなし。だが馬瓜は「去年もここまで来て負けた。今年の(他大会の)優勝はすべてリセット。一度負けて強くなった桜花を見せたい」。
一方、昨年の覇者ながら、今年すでに桜花に5戦全敗の岐阜女はすっかり「挑戦者」の立場だ。石井香帆主将(3年)は「全員が常に桜花を意識して練習してきた」。特に守備では桜花の各選手の攻撃の特徴を思い浮かべ、いかに止めるか工夫しているという。
昨年の決勝で20得点を挙げた183センチのセネガル人留学生、ディヤイ・ファトー(3年)ら主力が残るのは岐阜女も同じだ。安江満夫監督は「うちは3年生で花開き、12月に真価が問われるチーム。追う者の強みを生かしたい」と連覇への意気込みを語る。
このほか総体4強の大阪薫英女学院や札幌山の手(北海道)、創部3年で3年連続出場、初めて3学年がそろう開志国際(新潟)も上位をうかがう。(伊木緑)