沖縄県名護市沿岸で不時着を試みた米軍輸送機オスプレイが大破した事故を受け、沖縄県議会は22日、オスプレイの全機撤去を求める抗議決議案と意見書案を賛成多数で可決した。県政野党の自民会派は反対した。
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決議・意見書案は共産や社民など翁長雄志(おながたけし)知事を支持する県政与党会派が提出。今回の事故を「一歩間違えば住民を巻き込む大惨事につながる墜落事故だ」と批判し、オスプレイの全機撤去、米軍普天間飛行場の県内移設断念を求めた。人的被害がなかったことを「パイロットに感謝すべきだ」と話した在沖米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官の更迭も要求している。
与野党は当初、全会一致の可決を目指して調整したが、文言を「墜落事故」とするか、米軍や防衛省の説明に合わせた「不時着事故」とするかでまとまらず、20日の委員会で決裂していた。(吉田拓史)