四川省自貢市のある団地で今月21日、女の子が6階の窓を乗り越えて外に出てしまい、身動きが取れなくなってしまうというショッキングな出来事が発生。救出に一刻を争うような状況で、ある若い男性が6階までよじ登り、女の子を抱きかかえて、部屋の中に無事戻した。人民網が各社の報道をまとめて伝えた。
この女の子の「命の恩人」となった男性は、胡雲川さん(30)で、同市富順県にある家電メーカー・海爾(ハイアール)で空調サービスのエンジニアをしている。当時の様子について、胡さんは、「午前中、車で顧客の家に向かっている途中に、6階の窓の外側で動けなくなっている女の子を見つけた。とても危険な状況だったので、すぐに車を停めて、走って助けに行った。その時はただ無我夢中だった」と振り返る。
翌22日、ハイアールは公式微博(ウェイボー)アカウントで、「助けを必要とする人を見て勇敢に行動する精神を発揚し、プラスのエネルギーを伝えた胡雲川さんに、褒賞として60万元(1元は約15.1円)相当の住居を寄贈する」と発表した。
このニュースに、ネットユーザーからは、「女の子の一家を救ったら、会社が『家』をくれた」と、胡さんと共に喜ぶメッセージを寄せている。
「この世界に天から降りて来た英雄などいない。いるとすれば、勇敢に立ち向かう凡人だけだ」という言葉があるが、他の人を救うという行動が、人の心の美しさの表れであるならば、会社が家を寄贈したというのは、「善人には、良い報いがある」ということが実際の行動で示され、多くの人を善行に導く価値があると言えるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年5月27日