辺野古沖では、複数のボートが停泊していた=27日午前10時5分、沖縄県名護市、福岡亜純撮影
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、埋め立て工事の再開を警戒して計画に反対する市民らが27日、辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前で反対集会を開いた。大規模な集会は、工事が中断された3月以来という。
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沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事が、前知事の出した埋め立て承認を取り消した自身の処分を26日に取り消し、政府は27日にも工事を再開する考えだ。
ゲート前には午前6時半ごろから約200人が集まり、県道脇に座り込んで「新しい基地を造らせるな」と声を上げた。主婦の渡嘉敷喜代子さん(76)は、普天間飛行場がある宜野湾市から参加した。「普天間飛行場が無くなっても、沖縄に新しい米軍基地ができては意味が無い。県内のどの地域も、米軍機の騒音や墜落の不安に悩まされ続ける」と話した。
ゲート前での座り込みは、市民団体の「ヘリ基地反対協議会」などによって2014年7月から連日続いており、この日で905日目。ただし、埋め立て承認取り消しを巡る訴訟で国と県が3月に和解し、工事が中断した後は参加人数が減っていた。(小山謙太郎)