米フロリダ州フォートローダーデールの空港で6日に男が銃を乱射し、5人が死亡した事件で、米連邦検察は7日、エステバン・サンティアゴ容疑者(26)を銃を使った殺人などの容疑で訴追した。サンティアゴ容疑者は連邦捜査局(FBI)に「計画して事件を起こした」と供述しているといい、動機について引き続き調べている。
事件で元陸軍州兵のサンティアゴ容疑者は、5人を殺害したほか、6人を負傷させた。裁判所に提出された書面によると、サンティアゴ容疑者はアラスカ州アンカレジからフォートローダーデール行きの片道切符を買い、機内に預けた荷物の中に銃と実弾を入れていた。荷物を受け取ってからトイレで実弾を詰め、トイレを出て最初に会った人から撃ち始めた、と供述しているという。地元の保安官は当初、銃撃事件の負傷者を8人と発表したが、後から6人に修正した。
FBIは「犯行のきっかけとなる事象がまだ分からない」としており、テロの可能性も排除はしていないという。
AP通信によると、サンティアゴ容疑者は昨年11月にFBIのアンカレジの事務所に自ら出頭し、「米国政府に支配され、過激派組織『イスラム国』(IS)関連のビデオを見ることを強制されている」と述べていた。捜査当局はこの時に銃を一度押収したが、精神鑑定の結果、問題ないと判断されたために返却したという。(ニューヨーク=中井大助)