金正男氏殺害をめぐる事件の構図
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏が殺害された事件でマレーシア警察は18日、殺害に関与した疑いで北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)を17日夜に逮捕したと発表した。地元メディアによると、警察はさらに男3人を手配している。北朝鮮の工作員らのグループが実行犯に指示を与えたとの見方が強まっている。
正男氏の事件直後写真、現地紙が掲載 空港内でぐったり
特集:金正男氏殺害
警察によると、リ容疑者はマレーシアの労働ビザを所持していることを示す身分証を持っていた。マレーシアの華字紙「中国報」(電子版)によると、北朝鮮旅券を持ち、マレーシアに複数回の入国記録がある。クアラルンプールのマンションに妻子とともに1年ほど前から住んでいたが、隣人らには素性を明かしていなかったという。
警察は、事件が起きた13日にクアラルンプール国際空港の監視カメラに映っていた4人の男を手配。そのうち1人がリ容疑者とみられている。英字紙ニュー・ストレーツ・タイムズは「事件を首謀した北朝鮮の工作員4人」の身元の特定を警察が進めていたと報じた。複数の地元メディアが報じた捜査情報から、4人が実行犯の女2人の指示役だった構図が浮かび上がってきている。
華字紙「星洲日報」(電子版)…