関東学生対校陸上の1500メートルに出場した中大の舟津彰馬
全日本大学駅伝の関東地区選考会(朝日新聞社など後援、JAバンク協賛)が30日、埼玉・浦和駒場スタジアムで行われる。過去3度2位の実績がある中大が2012年の第44回大会以来、6大会ぶりの本大会出場を狙う。久々の伊勢路へ復帰すれば、名門再生へのステップとなる。
関東はシードされている前回大会1~6位(神奈川大、東海大、青学大、駒大、東洋大、中央学院大)に箱根駅伝3位で関東学連推薦の早大を加えた計7校がすでに出場権を持つ。選考会で決まるのは8校だ。
8人の1万メートル合計タイムの上位20校が参加でき、中大はその事前ランキングで1位。藤原正和監督(37)は「選手には、まだそこまでの実力はないが、みんなの頑張りでつかんだランキングだから自信を持っていこう、と話している」と冷静に語る。
一昨季には総合優勝14度という箱根で連続出場が87回で途絶えるなど、名門は近年、苦しい駅伝が続いていた。だが、就任3季目の藤原監督は「チーム力は上がっている。あとは培った力を試合でどう出すか」といい、選考会は再生への手応えを確かめる場となる。
5月の関東学生対校で1万メートル8位(29分9秒08)の中山顕(4年)、昨季箱根2区8位の堀尾謙介(4年)、1年生主将で注目された舟津彰馬(3年)が主力だ。舟津は今季、主将を外れて競技により集中できる環境となり、4月に米国で1500メートル日本歴代5位の3分38秒65を記録。主将を引き継いだ関口康平(4年)が1万メートルなどで自己記録を更新、U20世界選手権(7月、フィンランド)の1万メートル代表に決まった三浦拓朗(1年)など、層が厚くなっている。
藤原監督は「2位ばかりなので、伊勢路で勝ちたい。選考会は手堅くレースを進めて通過したい」と臨む。(松本行弘)
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全日本大学駅伝関東選考会出場校(タイムは選考会出場権審査をした8人の1万メートルの合計。すべて3時間台) 中大(52分34秒88)、明大(52分37秒02)、順大(52分38秒55)、創価大(52分56秒46)、帝京大(53分9秒25)、拓大(54分9秒66)、日体大(54分25秒09)、城西大(54分25秒17)、国学院大(54分45秒10)、山梨学院大(54分55秒44)、法大(55分4秒41)、国士舘大(55分12秒73)、日大(55分28秒27)、大東大(55分31秒97)、東農大(55分49秒49)、専大(56分5秒70)、東京国際大(56分20秒76)、筑波大(58分20秒61)、亜大(58分29秒60)、上武大(58分52秒84)