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(瑞穂のくに 日本がたり)黄金色の稲穂に感謝

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収穫を終え学生たちと写真におさまる彬子さま=2016年10月、新潟市北区、永田忠彦氏撮影


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■10:神様のお米


プリンセス特集


特集:皇室とっておき


この一年ほど、お米と真摯(しんし)に向き合った年はなかったような気がする。国学院大学の学生さんたちと、新潟市の大月集落の農家さんたちのご協力を得て、神様にお供えするお米を作らせていただいた。みなで田植えをし、草取りをし、収穫して、越後の国一宮である弥彦神社に奉納させていただくまでの約半年にわたり、本当にたくさんのことを学んだ。


このプロジェクトを始めるときにお願いしたのは、大変なのはわかっているけれど、「できるだけ自分たちの手を使いたい」ということだった。田植えも、稲刈りも、脱穀も、乾燥も全部機械でできてしまう時代。でも、神様のお米を作るのだから、そこはできるだけこだわりたかった。農家のみなさんも「実は俺たちもやったことないんだけどさ~」と言いながら、快く引き受けてくださった。


田植え、草取りと、自分たちの手で植えた稲がすくすくと成長していく様子を見守った。そして、いよいよ10月。収穫のときを迎え、夕日に照らされて黄金色の光を放っている田んぼを見たときは、なんだか涙が出そうになるくらい感動した。たくさんの方たちのご協力を頂けたからこそ見ることのできたこの一面の稲穂の輝き。本当にありがたいなと感謝の気持ちが心からあふれてくるようだった。


翌朝、みな腰に藁(わら)をくくりつけ、鎌で一株一株丁寧に稲を刈り取った。ある程度まとまったら、それを束にして「まるける」。要するに、稲を藁で束ねて縛るという作業なのだが、単純そうに見えてなかなか難しい。子どもの頃に、親御さんが作業されるのを手伝っていたという年配の農家さんは、「意外と体が覚えてるもんだねぇ」と、得意げに手をくるりと返し、上手に稲束を作っていかれる。その職人技は目にも鮮やかだった。


稲束は、4段の稲架(はさ)にびっしりとかかり、その日の作業は無事終了した。腰が少し痛くなったけれど、心地よい疲れと充実感でいっぱいになった。でも、そこでふと気づいたのだ。20人で約2時間半作業して、1反の田んぼの半分の刈り取りも終わっていないことに。「ちなみに機械だとどれくらいかかるんですか?」と聞いてみると、30分くらいで1反分は余裕で終わると言われ、がくぜんとした。機械の発明がどれだけ農家の人の暮らしを楽にしたかがよくわかった。


でも、機械がなかった時代のことを考えてみる。田植えも稲刈りも、村総出の一大行事だったはずだ。今日は鈴木家、明日は田中家……と1日がかりで、2週間くらい来る日も来る日も稲刈りをしていたという。乾燥も、天日干しだと2週間かかるけれど、機械では一晩。今は、脱穀も刈り取りしながら機械がやってくれる。


人間は欲が深い生き物である。人間が早く新米を食べたいから、早生(わせ)の品種が改良され、人間の農作業をなるべく効率的にするために様々な農業機械が開発された。それはとてもすばらしいことなのだけれど、本来の日本の暦とは合わなくなってしまうのが実情である。


でも、手作業でお米を作ってみると、自然と暦通り、新嘗祭(にいなめさい)の前にお米が干しあがるようになる。これが人間のためにお米を作るのではなく、神様のためにお米を作るということなのだと実感した。なるべく自然に逆らわずに生きること。日本人が忘れてはいけないことはここにあるのかもしれない。(彬子女王)


◆連載「瑞穂のくに 日本がたり」はこれで終わります。



あきこじょおう 1981年生まれ。昨年10月に亡くなった三笠宮崇仁(たかひと)さまの孫で、故・寛仁(ともひと)さまの長女。京都産業大日本文化研究所研究員、国学院大特別招聘(しょうへい)教授などを兼務。公務に精力的に取り組むほか、「心游舎(しんゆうしゃ)」を創設し、全国各地で活動している。詳細は心游舎のウェブサイト(


http://shinyusha.jp/


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)で。4月30日に東京都渋谷区の明治神宮参集殿で心游舎設立5周年記念講演会を開催予定。



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