海外に逃亡か、その恐れがある容疑者数
大阪市西成区の准看護師岡田里香さん(当時29)の遺体が東京都八王子市で見つかった事件で、大阪府警は3日、小中学校で同級生だった日系ブラジル人のオーイシ・ケティ・ユリ容疑者(32)=詐欺罪などで起訴=を強盗殺人の疑いで再逮捕し、発表した。取り調べ中に殺害をほのめかすこともあったが、再逮捕後は「今は話せない」と供述しているという。
捜査1課によると、オーイシ容疑者は2014年3月22日午前、西成区の岡田さん宅で岡田さんを刺殺し、クレジットカードや携帯電話、かばんなどを奪った疑いがある。かばんは八王子市内のオーイシ容疑者宅で見つかり、遺体をくるんでいたビニールシートから、オーイシ容疑者の指紋が確認された。
捜査関係者によると、オーイシ容疑者は当時、東京で同居していた中国人女性が中国・上海の企業に就職したため、「寂しいから一緒に中国に行きたい」と周囲に話していた。しかし在留資格を更新しておらず、旅券が失効。岡田さんの死後、岡田さんになりすまして旅券を不正に取得し、14年5月に上海に渡った。
オーイシ容疑者は同月、上海の日本総領事館に出頭。「旅券は岡田さんの同意を得て取得した」と説明し、岡田さんの死亡について「無実を証明しにきた」と話したという。
オーイシ容疑者は岡田さんの死後、岡田さん名義のクレジットカードを不正に6枚作成。うち1枚を不正使用したとして詐欺罪で起訴され、これについては容疑を認めているという。