男子生徒が現在の心境をつづった手記。「一日一日前向きにいれば何とかなります。だから、つらいことがあっても自殺を考えないで下さい」などと記されている
福島第一原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒がいじめを受け、不登校になった問題で、生徒の保護者は8日、生徒が現在の心境をつづった手記と、小学6年生の時に書いた手記を公開した。
生徒は現在、フリースクールに通っている。手記には「今、僕は楽しく生きています」と記した。生徒の代理人によると、いじめで自殺を考えている人にメッセージを送りたいと筆を執ったという。「つらいことがあっても自殺を考えないで下さい」と呼びかけている。
一方、小学6年の時の手記はこれまで、一部だけ公開されていたが、「子どもがどんなつらい思いをしたのか、理解していただければと思い、公表する決意に至りました」(生徒の保護者)とノート3ページ分の全文が公開された。
小学5年の時に同級生らから「賠償金があるだろう」などと言われ、遊ぶ金を払ったことについて「としょホール 教室のすみ 防火とびらのちかく 体育館のうら(中略)お金をもってこいと言われた」と詳細をつづり、「ていこうできなかったのもくやしい」と記している。(大森浩司)
■男子生徒が小学6年の時に書いた手記の全文
としょホール 教室のすみ 防火とびらのちかく
体育館のうら 3人からどれかしらでお金をもってこいと言われた。
Aからはメールでも言われた。
人目がきにならないところでもってこいと言われた。
お金もってこいと言われたときもすごいいらいらとくやしさがあったけどていこうするとまたいじめがはじまるとおもってなにもできずにただこわくてしょうがなかった。
いろんな人とかが(金を払ったのは)○○(自分の名前)だと言われてるが
うらでは、A、B、Cがしじしてる。
てんこうしたときなんかいつもけられたりランドセルをふりまわしたりいつもこわくてなにもできなくてほんとうにつらかった。
4月もゲーセンにもいってるのに、A、B、Cはずっとだまっていて、やつらはほんとうにむかつく。
ばいしょう金あるだろと言われむかつくし、ていこうできなかったのもくやしい。
A、Bにはいつもけられたり、なぐられたりランドセルふりま(わ)される、かいだんではおされたりしていつもどこでおわるかわかんなかったのでこわかった。
ばいきんあつかいされて、ほうしゃのうだとおもっていつもつらかった。
福島の人はいじめられるとおもった。なにもていこうできなかった。
しえんぶっしをとられてむかつく。
だれがやったかわからないけどきがつくとえんぴつがおられてる。そしてノートにはらくがきをされてた。
いままでいろんなはなしをしてきたけどしんようしてくれなかった。だからがっこうはだいっきらい。
なんかいもせんせいに言おうとするとむしされてた。
学校も先生も大きらい。
いままでなんかいも死のうとおもった。
でも、しんさいでいっぱい死んだからつらいけどぼくはいきるときめた。
みんなきらいむかつく
5年のたんにんはいつもドアをおもいっきりしめたりつくえをけったりして3.11のことをおもいだす。
(※原文では、A、B、Cは実際の名前)
■男子生徒が現在の心境をつづった手記の全文
今、僕は楽しく生きています。
一日一日前向きにいれば何とかなります。
だから、つらいことがあっても自殺を考えないで下さい。
もし自殺したら何があったかほかの人に伝える事も出来ない、それに今は学校に行きたくないなら、僕みたいにフリースクールみたいな場所もあるから、そこに行って勉強するのもいいです。
環境になれなくてもゆっくり自分のペースでなれればいいです。
だから自殺は考えたらダメ。