安倍晋三首相は、東日本大震災の発生日に合わせて毎年続けてきた記者会見を、震災発生から6年となる今年は取りやめた。
安倍首相は震災が起きた翌年の2012年12月に就任した。13年は発生日にあたる3月11日に、14年からは政府の「復興推進会議・原子力災害対策本部合同会合」が開かれた3月10日に首相官邸で記者会見して、復興の計画や見通し、支援策などを説明してきた。
首相は、今年は11日に東京で政府主催の「東日本大震災6周年追悼式」に出席。12日には岩手県宮古市などを訪れ、中学校の卒業式などに参加する予定だ。菅義偉官房長官は10日の記者会見で、首相が記者会見しない理由について「岩手県を訪問し、お見舞いと復興に向けた取り組みについて発信する」と説明。「復興に対する政府の姿勢が後退したと受け止められないか」との質問には、「全くない」と述べた。(大久保貴裕)