石川県能登町宇加塚(うかづか)の民家で県立能登高校1年の池下未沙(みさ)さん(16)=能登町=の遺体が見つかった事件で、死亡した信州大学1年の男子学生(21)=長野県松本市=が乗っていたとみられる車から見つかった刃物が、池下さんの傷の形状などから凶器である可能性が高まった。石川県警への取材でわかった。県警は、大学生が殺害に関与した可能性が高いとみて調べている。
乗用車から刃物 事故死の大学生、高1女子殺害に関与か
県警によると、刃物は包丁で血が付いており、乗用車の助手席で見つかった。池下さんは首の傷が致命傷で、この包丁で切られた可能性があるという。
調べでは、大学生は春休みで金沢市内の実家に帰省していたが、事件2日前の今月8日に父親名義の乗用車で民家へ向かった。民家には布団があり、台所では大学生が持っていたとみられるスマートフォンも見つかった。
一方、池下さんが通っていた能登高校では13日、全校集会が開かれた。全員で黙禱(もくとう)を捧げ、大窪直二校長が「今は涙が枯れるまで泣いて下さい。ただ、池下さんもいつまでも皆さんが暗い悲しみの中にいることはのぞんでいないだろう。前を向いて歩いて下さい」などと語りかけた。