学校法人「森友学園」(大阪市)の理事長を辞任する意向を示している籠池(かごいけ)泰典氏にインタビューをしたノンフィクション作家の菅野(すがの)完(たもつ)氏が15日午後、都内で報道陣に対応し、「財務省から身を隠すよう連絡があった」などとする籠池氏の発言を紹介した。稲田朋美防衛相と一昨年秋に都内で会ったとする発言も明らかにした。
籠池理事長の会見、延期へ 理由は「言えない」
特集:森友学園問題
菅野氏によると、大阪府豊中市の国有地売却をめぐる問題が報道された後、籠池氏の弁護士が財務省の佐川宣寿理財局長から「10日間でいいから身を隠してくれ」と連絡を受けた、と籠池氏が話したという。また、稲田氏とは1~2年前に都内であった保育園関連の会合で握手を交わして会話をした、と話したという。
こうした内容はこの日午前の国会でも取り上げられ、佐川局長は「隠れてくれなどと言った事実はない」と否定した。籠池氏の代理人弁護士は朝日新聞の取材に対し、佐川氏から電話があったという内容について「間違っている」と話した。他の財務省職員からの連絡については「答えられない」とした。
一方、稲田氏はこの日午前の国会で、「多数の方々が参加する業界の会合や政策会合や講演会などの場に、籠池さんがお見えになったのかもわかりませんが、私の記憶に基づくと、お会いしたという認識はございません」と答えた。