日米首脳会談中に北朝鮮にミサイルを発射され、安倍首相の横で電話するトランプ氏=会食に招かれた高級リゾート施設会員が撮影
米国のトランプ大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席の初の首脳会談が、米フロリダで、6日から開かれるのを挑発するかのように、北朝鮮が5日、新型弾道ミサイル1発を発射した。北朝鮮の狙いは何か。北朝鮮問題を主要議題に掲げる米中首脳はどう対応するのか。駆け引きが続いている。
韓国軍などによれば、北朝鮮が発射したのは、「北極星2」(米韓による呼称はKN15)系列で、新型の潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)の可能性もある。高度などから、エンジン燃焼や大気圏再突入技術の検証を行う高角発射ではないかとの見方がある。韓国の軍事専門家は「ガスの圧力でミサイルを海上に射出するコールドランチ技術の検証が主な目的ではないか」と語る。
北朝鮮関係筋によれば、北朝鮮は米本土の攻撃を想定し、SLBM発射管1、2基を備えた3千トン級の新型潜水艦を開発中とされる。また、韓国政府は、金正恩(キムジョンウン)委員長がSLBMを3基以上搭載できる潜水艦の開発を命じたという未確認情報も入手している。
一方、北朝鮮が昨年8月に発射したSLBM「北極星」について、韓国軍は今春にも実戦配備されるとみていた。「北極星」の実戦配備が不明な中、北朝鮮は形態の異なる新型SLBM用の実験を繰り返していることになる。背景には、どういう狙いがあるのか。
正恩氏は自らの権力維持に強い…