産経新聞の編集委員が自身のフェイスブックに投稿した内容で名誉を傷つけられたとして、民進党の小西洋之参院議員が550万円の損害賠償を求めた訴訟で、編集委員に110万円の支払いを命じた昨年12月の二審・東京高裁判決が確定した。最高裁第三小法廷(山崎敏充裁判長)が、4日付の決定で編集委員の上告を退けた。
問題となったのは、阿比留瑠比・政治部編集委員兼論説委員による2015年4月の投稿。匿名の人物が、官僚時代に無断欠勤をしていたなどとする内容を書き込んだ。
昨年7月の一審・東京地裁判決は「内容から(匿名の人物が)小西議員と分かる」と指摘。また聞きの情報を根拠としており「真実とは認められない」として、投稿の削除と賠償を命じた。阿比留氏は投稿を削除した上で、賠償については控訴。小西議員も控訴したが、二審判決は双方の控訴を棄却していた。(千葉雄高)