二回に先制ソロを放ち、祝福されるソフトバンクの内川=時事
(7日、ソフトバンク4―2西武)
リプレー映像を見ているかのように、舞い上がった打球が左翼ポール際へと消えた。1点差に迫られた直後の六回、ソフトバンク・内川のこの試合2本目となるソロ本塁打。西武を突き放す一発を、先制弾とほぼ同じ弾道で豪快に運んだ。
マウンドに上がったのは、速球が武器の西武・菊池。二回は高めのスライダーに「完璧」に反応した。六回は150キロのボール球を見せられた直後に、フルカウントから内に食い込むスライダーをさばいた。4打席目も左前安打し、計3安打と打線を引っ張った。
開幕から7戦目ですでに4本塁打とハイペースで量産している。4本塁打、9打点はパ・リーグ単独トップだ。開幕から5戦連続で安打を重ね、打率も4割2分3厘と好調を維持する。
今季は「つなぎの4番」として自然体で打席に臨めている。過去に4番を任された時は責任感から「理想像を追いかけ、4番だから何かしなきゃという気持ちもあった」。開幕前、工藤監督から改めて主将に指名され「ヒットを打つことがチームのためになる打順。自分ができる打撃をやりきる」と吹っ切れたという。
試合前には、親交のある大相撲の関脇琴奨菊からラインで第1子出産の報告も受け「幸せな気持ちになった」と刺激を受けていた内川。通算2千安打までも残り93本。「結果が出ていることにホッとしている」。チームの勝利へ、頼れる4番が安打を量産し続ける。(甲斐弘史)
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■栗山(西)が1500試合出場
ソフトバンク1回戦(メットライフ)に5番指名打者で先発出場して達成。プロ187人目。初出場は2004年9月24日の近鉄27回戦(大阪ドーム)に9番左翼で。