3日の練習試合で審判を務めるシジマール。選手として出場はしなかった
54歳。史上最年長のJリーガーが生まれるかもしれない。Jリーグ創生期に清水でプレーした人気ゴールキーパー(GK)で、現在J3藤枝でGKコーチを務めるシジマールが、3月末に選手登録された。GKにケガ人が出たため、万が一に備えた登録だったが、ベンチ入りする可能性も出てきた。もしピッチに立てば、J2横浜FCの三浦知良の「50歳」を抜き、Jリーグ最年長出場記録になる。
3日に藤枝の練習場であった四日市大との練習試合で、シジマールは主審を務めていた。球の動きに合わせて走る速度を上げたり、サイドステップしたり。軽快な動きで笛を吹いたが、GKとしてゴールを守ることはなかった。今も基本的にはコーチだが、約20年ぶりの「選手復帰」について、「すごく幸せ。ビッグチャンス。時々練習も一緒にやってきたから、大丈夫」。背番号はシジにちなんで「44」になった。
藤枝のGK要員は、危機的な状況にある。本来は3人体制だが、開幕前に控えの1人、20歳の佐藤がひざの負傷で長期離脱に。開幕後は2人で回してきたが、どちらかが負傷してしまった場合の備えとしてシジマールに白羽の矢が立った。登録した矢先の今月2日、栃木戦で正GKの20歳の田口が顔を蹴られて負傷退場。脳振盪(しんとう)と診断された。今、無傷なのは、25歳の三宅だけとなった。
ブラジルからやって来たシジマ…