復興祈念の植樹をした熊本市出身の一ノ瀬優希(左)と小林浩美日本女子プロゴルフ協会会長ら
女子プロゴルフのKKT杯バンテリンレディスは熊本地震から1年となる14日、熊本空港CC(熊本県菊陽町)で開幕する。13日には復興祈念の植樹があり、熊本出身の出場選手が活躍を誓った。
昨年の大会は15日に開幕する予定だったが、地震で中止になった。被害の最も大きかった益城町に隣接する嘉島町の実家で被災した有村智恵は「被災された方々は前向きに取り組んでいて、逆に元気をもらっている。恩返しができればいい」。熊本市に実家のある上田桃子も「誰も下を向いていない。熊本の人たちを誇らしく思う」と話した。
菊陽町出身の笠りつ子は「あの地震から得たものがたくさんある」。自宅は住めなくなり、近日中に取り壊される予定という。「ゴルフができるのは当たり前じゃない。明日はどうなるか分からないから、1日を悔いなくプレーしたい、と思うようになった」。昨年は2勝し、自己最高の賞金ランク3位に食い込んだ。
被災地支援の先頭に立ち、この日の植樹に参加した一ノ瀬優希は「優勝して熊本の人たちに希望や夢を与えたい。優勝してこそ伝えられるものがある」と3季ぶりの勝利をはっきり口にした。