渋谷容疑者のキャンピングカーにブルーシートをかぶせ、レッカーで運ぶ作業をする捜査員ら=14日午前8時57分、千葉県松戸市、川村直子撮影
千葉県我孫子市でベトナム国籍の小学3年レェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9)の遺体が見つかった事件で、渋谷恭正(やすまさ)容疑者(46)=死体遺棄容疑で逮捕=の軽乗用車がリンさんが行方不明になった日の朝、通学路近くや自身のキャンピングカーを止めていた駐車場周辺を走っていたことが、捜査関係者への取材でわかった。
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県警捜査本部は、渋谷容疑者が登校中のリンさんを軽乗用車に乗せ、キャンピングカーに連れ込んだ可能性もあるとみて調べている。
リンさんは3月24日午前8時過ぎ、同県の松戸市立六実第二小学校に行くため自宅を出た後、行方不明になった。リンさんの登校時間は普段から、ほかの児童より遅めだった。
捜査関係者によると、渋谷容疑者は24日朝、軽乗用車で自分の子どもを同校まで送った。捜査本部が周辺の防犯カメラの映像を解析したところ、この軽乗用車が渋谷容疑者宅から約150メートル離れたキャンピングカーのある駐車場周辺を走っていたことが確認できた。複数の防犯カメラに駐車場に向かって走る様子が映っていたという。児童の大半が登校を終えた時間帯だったといい、県警は、渋谷容疑者がリンさんを軽乗用車に乗せ、キャンピングカーまで運んだ疑いがあるとみている。
これに対し、渋谷容疑者は容疑について黙秘しているという。
また、渋谷容疑者は3月24日朝、いつも参加していた通学路の見守り活動を休んでいた。捜査関係者によると、渋谷容疑者は逮捕前、「インフルエンザにかかっていた。子どもを小学校に送った後、帰宅し、家にいた」との説明をしたが、その日の軽乗用車の動きと矛盾するため、捜査本部が詳しく調べていた。