遺体が見つかった現場付近を調べる大阪府警捜査員=20日午後1時36分、大阪府和泉市葛の葉町1丁目、長谷川健撮影
大阪府和泉市の空き家の庭先の土の中から成人男性の遺体が見つかったことが、捜査関係者への取材でわかった。大阪府警は、男性が2月末から行方不明になっていた大阪市の50代の元暴力団組員とみており、暴力団のトラブルに巻き込まれた可能性があるとみて捜査。府警は近く、事件に関わったとして、別の事件で逮捕している20代の知人の男を死体遺棄容疑で逮捕する方針を固めた。
捜査関係者によると、この20代の男が、男性の遺体が和泉市葛の葉町1丁目の空き家の庭先に埋まっているとの供述をしたことから19日に男を立ち会わせて敷地内を捜索。供述通り遺体が見つかった。府警は他に2人の男が関わっているとみて所在の確認を進めている。
男性の遺体は死後1カ月ほどとみられる。目立った外傷はなかったといい、府警は20日に司法解剖して、死亡の経緯について慎重に調べる。一方、府警は男性が借金をめぐるトラブルを抱えていたとの情報も把握しており、調べている。
男性は今年2月末、「金を貸している男に会いに行く」と知人に話し、その後行方がわからなくなっていた。この知人が3月上旬、府警に行方不明者届を出していた。
現場はJR阪和線北信太駅の南西約400メートルの住宅街。付近住民の女性は「1年ほど前にこの住宅が建ったが、誰も出入りしないので不思議だった。19日に警官が庭で何かしていたので何だろうと思っていた。物騒で怖い」と話した。