雪崩現場付近で捜索する捜査員ら=栃木県那須町、岡見理沙撮影
栃木県那須町のスキー場付近で3月27日、登山講習中の高校生7人と引率教諭1人が死亡した雪崩事故で、7年前にも同じ講習会中に雪崩に遭い、高校生の体が埋まる事態が起きていたことがわかった。県教委が21日、明らかにした。
栃木・那須の雪崩事故
県教委によると、雪崩は7年前の県高校体育連盟登山専門部主催の春山安全登山講習会の2日目に、滑落停止方法やロープの使い方を指導していた時に発生した。6班のうちの1班に大きな雪の塊が落ちて、数人が腰まで埋まったが、けが人はなかったという。講習は今回の雪崩現場の近くにある「郭公沢(かっこうざわ)」という沢で行われていた。
この時に引率していた教諭が、今年3月の講習会も引率していた。教諭は県教委の聞き取りに対し、「当時の事故はけが人が出ていなかったため、県高体連に報告していなかった」と話しているという。
県警は今年3月の雪崩事故について業務上過失致死傷容疑で捜査を進めている。引率教諭らから聴取し、危険性を予測できなかったか、安全管理に問題がなかったかなどを調べる。