学校の水泳授業でプールに飛び込んだ児童生徒が首の骨を折るなどの事故が相次いでいることを受け、スポーツ庁が事故防止に努めるよう全国の小中高校に通知したことがわかった。特に学習指導要領で飛び込みが認められていない小中学校には、行わないよう改めて要請した。高校については今月にも飛び込みの指導実態の全国調査を行う。
飛び込み苦手児童「腹打ち三銃士」 プール事故時の教諭
通知は4月28日付。小中学生は水中からのスタートのみを指導し、飛び込みは行わないことを強調した。高校生についても、生徒の能力に応じて段階的な指導を行うよう通知。危険な飛び込みの体勢や入水角度について図でも示した。
日本スポーツ振興センターによると、2005~15年の間に、小中高校の授業や部活動などで行った飛び込みで後遺症が残った事故は約30件発生している。スポーツ庁は今月末にも全国の高校に対し、授業で飛び込みを指導しているかどうかや、プールの水深などについて調査する予定。調査結果を踏まえて今後、高校の授業で飛び込みの指導を行うことの是非を検討するという。(伊木緑)