火災で6人が犠牲になったアパートで現場検証する警察官と消防隊員ら=9日午前10時24分、北九州市小倉北区清水2丁目、日吉健吾撮影
北九州市小倉北区清水2丁目のアパート「中村荘」で7日夜、木造2階建ての住宅が全焼し、焼け跡から6人の遺体が見つかった火災で、建物の北東部分が激しく損傷していたことが福岡県警の調べで分かった。6人の遺体のうち、大半が逃げ遅れた可能性がある状態で発見されていたことも判明。小倉北署は9日午前、現場検証を再開し、遺体を解剖して死因の特定を急ぐ。
降りかかる火の粉「中に人が」 北九州の6人死亡火災
小倉北署によると、最も激しく燃えていたのは建物の北東側の部分。建物は2階の床が焼け落ちており、火元の特定はできていないが、火災当時、2階から激しく火の手が上がっていたという目撃情報もあり、火元の場所や火災原因を調べている。
これまでの調べでは、建物には16部屋があり、1人ずつ計16人が居住。連絡がとれない6人のうち3人は1階、別の3人は2階の入居者だったことが分かっているが、死亡した場所は特定できていない。
遺体はいずれも焼損が激しいものの、手足の状態や焼損の部位などから、就寝中に煙を吸うなどして死亡したのではなく、逃げ遅れたのではないかとみている。火の手が強く、建物内に一気に燃え広がり、避難が間に合わなかった可能性があるという。
現場では9日午前10時20分すぎ、県警が約30人態勢で、市消防局と合同の現場検証を再開した。