安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人「加計学園」（岡山市）の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から首相の意向と言われたとする記録を文書にしていた問題で、民進党は１７日、この問題を調査してきた党のプロジェクトチーム（ＰＴ）を拡大し、疑惑の追及を強化する方針を決めた。予算委員会で集中審議を求めることも検討している。

加計学園の新学部「総理のご意向」 文科省に記録文書

蓮舫代表は国会内であった党会合で、「首相への忖度（そんたく）、首相のお友達だけに特別の配慮がなされていた疑惑は深まった。国民には知らせないでいいという首相の態度は絶対に許してはいけない」と指摘。「（ＰＴで）さらなる調査を深めてもらいたい」と指示した。他の野党幹部からも国会での集中審議を求める声が上がっている。

一方、菅義偉官房長官は記者会見で「報道されているような事実はない。（獣医学部新設について）事務的な議論をしていることは事実だが、首相から一切指示はない」と強調。「文書の作成日時や作成部局が明確になっていない。誰が書いたか分からない。そんな意味不明なものについて、いちいち政府で答えるようなことじゃない」とした。

また、自民党の竹下亘国対委員長は公明党との会合後、記者団に「知らん。（会合では）話題に出ていない」と述べた。