シャクヤク畑で笑顔の大谷咲子さん(手前左)、一夫さん(同右)夫妻と学生ら=高知県大豊町、細川卓撮影
四国の真ん中にある高知県大豊町の「限界集落」で、耕作放棄地を「日本一のシャクヤク園」にする計画が進んでいる。住民と、計画に興味を持った大学生らが連携した取り組みで、5年後の完成を目指している。
春の花を見に行こう 季節の花
きっかけになったのは、大谷一夫さん(74)と咲子さん(71)夫妻。17年前、経営していた高知市の建設会社をたたんで人口71人、65歳以上の高齢者が半分以上を占める同町八畝(ようね)地区に移り住んできた。せっかくの棚田に、雑草が生え放題になっているようすを見て、有効活用できないかと思うようになった。
6年前、たまたま谷をはさんだ向かいの集落に、研究で訪れていた高知大学農林海洋科学部講師の浜田和俊さん(36)に、相談してみたところ意気投合。ヤマシャクヤクが自生していたことや、手入れが簡単で、株分けもできることからシャクヤクを植えることを決め、「日本一のシャクヤク園」を目指すことにした。
浜田さんの呼びかけで高知大学…