検索連動型広告を悪用した詐欺
アダルトサイトを開いたら高額な支払いを要求された。解決策を求めてネットで検索し、一番上に表示された広告の業者に相談したら詐欺に遭った――。こうした手口で現金をだまし取ったとして、京都府警が4月、探偵業の男たちを詐欺容疑で逮捕した。全国で約1千人の被害者がいるとみられ、府警は対応に乗り出した。
「検索結果の一番上にあるのでまちがいないと思った」。この探偵業者の詐欺に遭ったという福岡県の男性(50)は、朝日新聞の取材にそう振り返った。
3月上旬の真夜中。届いたメールにあったURLをクリックすると、アダルトサイトが開き100万円超を請求する画面が表示された。そのサイトの業者に電話したがつながらず、翌朝には催促のメールが来た。
「怖い。このままでよいのか確認したい」。検索サイトで「福岡」「消費者センター」などと入力した。一番上に表示されたサイトに「広告」と出ているのに気付かず、相談窓口だと信じてクリック。探偵業者のサイトに誘導されたが、男性は「探偵も解決してくれるのか」と思って電話をかけたという。
男性は指示通り、2回にわたって計6万数千円を振り込んだ。「動揺して慌てた。上位だと閲覧数も多くて安心だろうと安易に信用してしまったのがいけなかった」と悔やむ。
このような手口で現金を詐取したとして、府警サイバー犯罪対策課は、東京都の探偵会社の男3人を詐欺容疑で逮捕した。架空請求などを相談してきた男女に「サイト業者から連絡が来ないようにさせる」などとうそを言い、現金をだまし取った疑いがある。地検は今月22日、3人を詐欺罪で起訴した。捜査関係者によると、昨年8月~今年2月、約1千人から約6千万円をだまし取った模様だ。
府警によると、今回の被害者の…