(24日、中日4―2DeNA)
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50メートル走が5秒9。中日の新人・京田(日大)が自慢の俊足を生かして、敵地で強烈なイメージを残した。
まずは三回。2死二塁から144キロを振り抜くと、打球は右中間を破る先制の適時三塁打に。さらに中継プレーにもたつく野手を見て、すかさず本塁まで陥れた。「持ち味。次の塁を狙う姿勢でやっている。いい走塁ができて良かった」
ユニホームを泥だらけにしながら見せたこのプレーを、実は狙っていた。高校時代から指導者には、こういう場面もあるぞと、教わり続けてきたからだ。大学3年の試合でも同じ場面があった。だから、「自分の判断で行った。年に1回あるかないかのプレー」。
二塁ベースに立った2―2の六回1死では、暴投で一気に本塁を狙い勝ち越しのホームイン。プロ初の1試合4安打で連続試合安打も12に。1番打者として3得点に絡む大活躍だった。
石川県出身で、青森山田高から日大を経てドラフト2位で入団した23歳。大学の卒業式は欠席してオープン戦の全19試合に出場した。「2軍に落ちたくない」と、居残りでスライディングや走塁練習をこなし、中日の新人野手では2010年の大島以来となる開幕先発出場を果たし、遊撃手の定位置をつかんだ。
「一日一日必死に食らいついて頑張りたい」。この日、課題の守備では1失策。日頃から荒木に質問するなど勉強中だ。まじめな努力家の存在感が、日に日に増している。(野田枝里子)
○森監督(中) 京田について「使い道はあるよ。足が持ち味なんだから。相手が嫌がるプレーができた」。
○奈良原内野守備走塁コーチ(中) 京田の走塁を絶賛。「自信になればいい。今日の走塁は素晴らしかった」
○ビシエド(中) 九回にソロ本塁打。「しっかりとらえられた。感覚がよくなっている。日に日に良くなっている感じ」